2009年04月05日

神経質な猫

四月。
いやまさしく春。

このところ、久しぶりに見つけたCDをiTunesに放り込む作業をぽかんぽかんと思いつきでやっているのだが、これが自分の過去を遡っていくかのような錯覚を招いてくれるので、楽しくもあり、感傷にどっぷり浸かったりもする。

Nav Katze(ナーヴ・カッツェ)の『The Last Rose in Summer』を見つけた時も、まあそういう感覚がするすると記憶のどこかからいろんなものを引っこ抜いてきた。
このバンドについてはあまり多くを知らない。
遊佐未森のラジオにゲストで出演していた女性二人組のバンド。遊佐未森がコーラスで参加していたアルバム。
そんなきっかけで買った、というおぼろげな記憶があるのだが、久方ぶりに聞いてみたらいろいろな風景が鮮明な色彩とともに去来したので驚いた。

その硬質な幻想というべき美しい歌詞はもちろん、サウンドも他にはない、説明したくとも「黙って聞け」としかいいようのないものなので、やはり黙って聞いてもらうのが一番なのだが、肝心のNav Katzeはもう長い間活動を休止しているらしい。
アルバム『The Last Rose in Summer』のラストトラックは、アルバムタイトルでもある『名残の薔薇』。
これをエアチェックしたテープを繰り返し聞きながら、信州の凍えるような冬の夜の中で夏を想っていたこと。そんな過去の薄くぼんやりとした風景が、しかしはっきりと、夜の平野を遠く過ぎていく列車の灯りのように自分の脳裏を走り抜けていく。その灯りの中に、たしかな自分の足跡を見つけたような、そんな感覚。
自分の中に確かに刻まれている音。
懐かしい音。

たぶん、これが音楽なんだよなと想いながら、アルバムを発掘する日々。
次は……これだ。篠原美也子。
NAV KATZEの続き
posted by ツネヒサ at 02:27| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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